HSP心理学と心の整え方

完璧主義のHSPが自分を追い込まないための、8割ルール

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“8割ルール”は、HSPである自分の能力を発揮し、継続するために必要な考え方


はじめに:終わりが見えない「完璧の沼」

HSPは仕事や作業に対して完璧を求めすぎる傾向があります。


私もそうでした。一度取りかかると、納得できるまで何時間でもやり続けてしまう
気づけば他の仕事が手つかずで、心も体も疲れ果てていました。

完璧を求めるのは真面目さの表れですが、そのせいで自分を追い込みすぎてしまうことも少なくありません。


私の場合の失敗談

HSS型HSPである私は、これまで様々なことにチャレンジしてきました。
しかし、どれも長く続けることができませんでした。

単に自分に合っていなかっただけなら良かったのですが、原因は完璧主義にありました。
私は「100%納得できるまで休まずやり続ける」傾向があり、結果として心身が限界に達してしまうのです。

そうなると、次に同じ作業をしようとしたとき、前回の大きな疲労感が頭をよぎり、最初の一歩がとても重たく感じてしまいます

その重さが続くと「もう嫌だ」となり、辞めてしまう――。


このパターンを、何度も繰り返してきました。


私の対処法:“8割でOK”と自分に言い聞かせる

今では、「まずは8割で完成」と自分に区切りをつけています。

時間があるときに後からブラッシュアップすれば良い、と割り切ることで、気持ちがぐっと楽になりました。

完璧は誰にも測れないものです。
他人は、自分ほど細かくチェックしていません。

だからこそ、**“自分が納得できる最低ラインを決める”**ことが大切です。


職場でできる現実的な対処法

1. 期限を決める

HSPは「もう少し直せばもっと良くなる」と思いがちですが、区切りを決めないと終わりがありません。

「この日までに出す」と決めて、その時点でベストを出す練習をしましょう。

2. 他人の意見を取り入れる

自分では不十分に思えても、他人から見れば十分なことが多いです。

信頼できる人に途中段階を見せて、「ここでどう思う?」と聞くことで、自分の完璧主義と他人の基準の差が見えてきます。

3. 完璧=安全ではないと理解する

HSPは「失敗=危険」と感じやすく、完璧でいることで安心しようとします。

でも実際には、完璧を求めるほどプレッシャーが増し、逆にミスやストレスを生むこともあります。

大切なのは完璧ではなく、誠実さと持続可能性です。


心理的背景:HSPの「強い自己監視」

HSPは自分の行動や成果を常にチェックしています。

「これで良いのかな」「迷惑をかけていないかな」と自分を監視し続ける。

私の場合はさらに、

  • 「悪い評価にならないかな」
  • 「妥協したら、あらゆる場面で妥協するようになってしまうのでは?」


と拡大解釈してしまうこともありました。

その結果、完璧を求めすぎて心が疲弊しやすいのです。

少しでも自分を許すことで、心のエネルギーがぐっと楽になります。


まとめ:「完璧」より「続けられるペース」

完璧を目指すことは悪いことではありません。

でも、HSPに必要なのは自分を壊さずに続けられるペースです。

「8割でOK」と自分に言い聞かせるのは妥協ではなく、自分を信頼することなのです。


これにより、HSPはもっと自由に、もっと楽に働けるようになります。

心の整理に役立つデジタル認知行動療法アプリ

情報に振り回されやすいHSPの方や、日常のネガティブなニュースで心が疲れてしまう方に向けて、デジタル認知行動療法(CBT)アプリが注目されています。
気分や思考の記録をつけることで、客観的に振り返り、心を落ち着かせるサポートになります。

スマホで手軽に始められるので、情報疲れの対策の一つとして試してみるのも良いでしょう。



※セルフケアのサポートアプリとしての紹介です。効果には個人差があります。

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ABOUT ME
HSP研究者NOBU
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繊細な私のHSP研究者
こんにちは。「繊細すぎる私のHSP研究室 〜農業と投資の日常から学ぶHSPの生き方〜」の作者、「NOBU」です。 私は日々、農業と投資という一見対照的な2つの分野を通じて、自分自身のHSPとしての特性を心理学的な視点から観察・分析しています。 **四年制大学心理学科を卒業し、認定心理士の資格も取得しました。**この専門知識が、繊細な心を読み解く土台となっています。 自然と向き合う農業では、五感を研ぎ澄ませ、季節や命の循環に敏感であることの大切さを実感します。一方、投資の世界では、情報に流されやすい繊細な心をどう整え、冷静に判断するかが課題となります。 このブログでは、私自身の経験と心理学の知見から得た失敗談・気づき・解決策を共有し、同じように繊細さに悩む方々が少しでも楽に、そして自分らしく生きられるようなヒントをお届けしていきます。敏感であることを強みに変え、共に「繊細な生き方」を探求していきましょう。
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