深く考えすぎるHSPが挑む米作り:「心の安定」を最優先する栽培法の選び方【育苗?直播?JA苗?】

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はじめに:耕起後の田んぼと、HSPの「決断の迷い」

トラクターで田んぼの耕起を終えました。50歳からの新たな挑戦、5a(約150坪)の米作りです。

真新しく耕された土を前に、期待と同時に**「最高の選択肢を選ばなければ」という、HSP特有の完璧主義**からくる不安に襲われています。

しかし、私が米作りを始める最大の動機は、農業技術の成功率を追うことではありません。それは、会社勤務で耐え難かった**「時間の束縛」からの解放と、有事やAI社会に対する食料自給という「心理的な安全基地」**の確保です。


【重要】「販売目的」から「自給自足」への転換が意味するもの

以前、私は販売目的で10aの水稲を栽培していましたが、高額な田植え機やコンバインなどの機械が必要なため、作業を外部に委託していました。

しかし、今回始めるのは自家消費のための5a。耕耘・代かき、草刈りを除けば、高額な機械は必要ありません。脱穀・選別・籾摺り(もみすり)などの作業は手作業または小型の簡易機械で対応可能です。

これにより、「初期投資の巨額なリスク」「委託による他者への依存」という二つの大きなHSP的ストレス要因から解放されました。

本記事では、この**「リスクを最小化した状態」で、残された栽培法(田植え・育苗・直播)の選択がHSPの心の安定**にどう影響するかを研究します。




栽培方法がHSPにもたらす「心理的負荷」の研究

水稲栽培の主な方法を、**「手間(継続性リスク)」「不確実性(失敗リスク)」**の2軸で分析します。

栽培方法HSP的メリット(安心要素)HSP的デメリット(ストレス要素)
A. 育苗+手植え苗の成長が見える確実性。失敗リスクが最も低く、精神的安定が得られる。育苗期間の繊細な管理時間的拘束。手植えという単調な作業からくる消耗。
B. JA苗購入+手植え育苗の手間という最も繊細な初期ストレスから解放される。手植えの労力と時間は残る。外部(JA)への費用依存という心理的コスト。
C. 鉄コーティング直播育苗・田植えの大幅な省力化時間の解放。**「深く考えすぎる」作業からの解放。苗立ち不良など、初期の不確実性に伴う不安。新しい技術への挑戦という精神的負荷**。






「確実性」と「継続性」のバランスを取る意思決定プロセス

認定心理士の知見に基づき、HSPが**「選択肢の多さからくる決断疲れ」**を防ぐためのアプローチを解説します。

完璧主義の罠を回避する:農作業における「8割の成功」

HSPは**「最善でなければならない」と考えがちですが、自然相手の農作業において小さな失敗は不可避です。米作りを「心の自給率」を高める活動にするため、「完璧を目指さず、継続できる8割の成功を目指す」**という心の切り替えが、何よりも重要です。

「時間拘束度」を最重要視する

私の米作りの最大の動機は時間の束縛からの解放です。

心理学的には、「自分で時間を決められる(自己決定感)」ことがHSPの活動の継続を促します。そのため、育苗や田植えに「時間を奪われる」リスクは、経済的なリスク以上に心理的な最大のリスクと評価すべきです。これが、省力化技術である**直播(C)**を真剣に検討する最も合理的な理由となります。

1年目は「心理的負担」を最小化する中間策の優位性

一方で、初年度に最も不確実性の高い直播(C)を選ぶことは、HSPの不安耐性を試すことになります。

まずは最も複雑な育苗プロセスを回避し、確実性も確保できるJA苗購入(B)で作業に慣れるという中間策が、初年度の**「心理的負担」**を最小化する上で最も優位であると考えられます。

来年の春まで、直播(C)のノウハウ収集と費用対効果を冷静に分析しつつ、BまたはCに絞り込んでいく予定です。


畑まで片道15分のドライブ

4. 次の具体的なアクション:「水管理の土台」を築く

栽培方法の最終決定は先送りし、まずは次の具体的かつ確実な作業に意識を集中させます。これは、**未確定の事柄(不安の種)**から一時的に心を離すための、HSPにとって重要な対処法です。

次の作業は、水管理の土台となる畦板の設置範囲の決定購入です。

  • 畦板の役割:
    畦板は、水が漏れるのを防ぐ水管理の土台です。水管理が確実になることは、「漏水リスク」というHSP特有の不安要因を物理的に最小化し、精神的な安心感を与えます。
  • 現在の検討状況:
    複数の畦板を比較し、**費用対効果(コスト)と耐久性(安心感)**のバランスで最終候補を絞り込んでいる段階です。


上記画像で耕している面積(3000平米)の内の5a(500平米)をお米の栽培に使用。


まとめ:「最高の選択」ではなく、「最も継続できる選択」を探す

米作りは、高配当ETFをメインとする私の投資戦略と同様に、「心の安定」が主軸です。最高の栽培法を探すのではなく、最も継続できる方法を選ぶことが、HSPの人生戦略において最も重要だと私は考えます。

次回は、最終的に選んだ畦板の決定理由と購入報告、そして畦板の設置作業の様子を、心の安定に焦点を当ててお届けします。




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HSP研究者NOBU
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繊細な私のHSP研究者
こんにちは。「繊細すぎる私のHSP研究室 〜農業と投資の日常から学ぶHSPの生き方〜」の作者、「NOBU」です。 私は日々、農業と投資という一見対照的な2つの分野を通じて、自分自身のHSPとしての特性を心理学的な視点から観察・分析しています。 **四年制大学心理学科を卒業し、認定心理士の資格も取得しました。**この専門知識が、繊細な心を読み解く土台となっています。 自然と向き合う農業では、五感を研ぎ澄ませ、季節や命の循環に敏感であることの大切さを実感します。一方、投資の世界では、情報に流されやすい繊細な心をどう整え、冷静に判断するかが課題となります。 このブログでは、私自身の経験と心理学の知見から得た失敗談・気づき・解決策を共有し、同じように繊細さに悩む方々が少しでも楽に、そして自分らしく生きられるようなヒントをお届けしていきます。敏感であることを強みに変え、共に「繊細な生き方」を探求していきましょう。
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