HSPと猫 ― 野良猫マルとの時間が教えてくれた「今を生きる」安らぎ
野良猫だったマルが、いつの間にか私の家族になりました。
今では、マルと過ごす静かな時間が、HSPである私にとって大きな安らぎになっています。
マルがどのようにして家族になったのか――その詳しいお話は、こちらの記事で紹介しています。
👉 HSPと動物 ― 孤独な子猫との日々が教えてくれた共感の力
マルは子猫の頃、野良猫として厳しい環境を生き抜いてきました。
ご近所さんの話では、泥水をすすり、昆虫やトカゲを食べていたそうです。
そんな日々の中で、マルは偶然、私の家の駐車場にたどり着きました。
1歳にも満たない小さな身体で必死に生きようとする姿を見て、私はもう放っておくことができませんでした。
そして、マルを家族として迎え入れることにしたのです。
今のマルは、自由気ままに生きています。
ご飯が欲しいときは、にゃーにゃーと合唱が始まり、私が聞こえないふりをしていると「こっちを見ろ」と言わんばかりに手で叩いてくる。
ご飯を食べ終えると、何事もなかったかのようにベッドや窓際に行き、すやすやと眠りにつきます。
目が覚めて私の姿を見つけると、「さあ、私を撫でるがいい」と言わんばかりにお腹やお尻を見せてくる。
少し撫でて終わろうとすると、追いかけてきて足を引っかき、「だれが終わっていいと言ったのだ」と言うように再びお腹を見せます。
「なんて自分勝手な生き物だ」と思いながらも、かつて親と離れ、厳しい環境を生きてきたマルが、今は安心して甘えられるようになったことを思うと、その姿がたまらなく愛おしく感じます。
そして、そんなマルとの何気ない毎日が、HSPの私にとって深い安らぎを与えてくれています。


🌿HSPにとってペットが与える心理的効果
HSP(Highly Sensitive Person)は、感受性が高く、周囲の刺激を深く受け取る傾向があります。
そのため、人間関係や社会の中で疲れやすく、孤独を感じやすいこともあります。
けれど、マルと一緒に過ごす時間の中では、そんな過敏さがやさしく溶けていくのを感じます。
マルは言葉を使わず、ただ「今ここ」にいる存在。
見返りを求めることも、無理に合わせることもなく、静かに寄り添ってくれる。
マルの寝息を聞きながら過ごす時間は、まるで心が深呼吸しているようです。
人の感情に敏感すぎるHSPにとって、ペットとの時間は「安心のリズム」を取り戻すひとときなのかもしれません。

🕊マルが教えてくれた「今を生きる」こと
マルの「今を生きる」生き方を見ていると、未来の心配ばかりして今を犠牲にし、お金お金と必死になっている人間の生き方に疑問を感じます。
いつまで生きているかも分からない未来の安心のために、若く元気な「今の時間」を犠牲にして生きる。
不確定な未来に不安を感じるのは当たり前のことですが、今をおろそかにしたまま生きれば、いつか未来の自分が「若かったあの時間をもっと大事に使えばよかった」と後悔するでしょう。
年を取った自分の未来よりも、今この瞬間をどう生きるかのほうが、自分にとって価値が大きい。
マルの穏やかな寝顔を見ていると、日々の中で見失いがちな大切なことに気づかされます。
未来を恐れるよりも、いま目の前にある「温もり」と「命の時間」を感じながら生きていきたい。
そう思わせてくれるマルは、私にとってかけがえのない存在です。

