未来の安心のために「今」を犠牲にしすぎていませんか?
HSPの私は、50歳まで生きてきてひとつ大切にしている考えがあります。
それは、「未来の安心のために、今を犠牲にしすぎないこと」です。
私たちはつい、「老後のために」「将来の不安をなくすために」と考えて、今の楽しみや自由を我慢してしまいます。
もちろん、備えることは大切です。
でも、未来のために我慢ばかりしているうちに、心も体も疲れてしまうのです。
身体が元気な今だからこそできること、感じられる喜びがあります。
たとえば、自然の中を歩いたり、美しい景色を見たり、人と心を通わせたり。
それはお金では買えない、かけがえのない時間です。
お金の額よりも、それを使える“時期”にこそ価値がある。
いつか身体が思うように動かなくなってから使うお金より、元気な今この瞬間を楽しむために使うお金のほうが、何倍も豊かだと感じています。
死を前にした人の「本当の後悔」
私はときどき、死ぬ間際に後悔する自分を想像して、強い不安に押し潰されそうになります。
でも、その不安は、私の胸に「悔いのない人生を生きたい」という強い思いを抱かせます。
上手くいかないこともたくさんあるけれど、挑戦し続け、最後に「悔いのない人生だった」と胸を張って思えるように──
私は日々、自分の心が望むことを全力で選びながら生きています。
ホスピス医が語る話の中に、「人が死ぬ間際に後悔すること」があります。
その多くは、「もっと自分に正直な人生を生きればよかった」
そして「働きすぎなければよかった」というものです。
この言葉を聞くたびに思うのです。
“未来の安心”のために、今の自分の気持ちを押し殺して生きることほど、もったいないことはないと。
私たちは、「安心」という名のもとに、時として“生きる実感”を先送りしてしまいます。
けれど、人が最期に本当に後悔するのは、「やりたいことをやらなかったこと」や「心が求める生き方を選ばなかったこと」なのです。
挑戦と後悔
やりたいことに挑戦した結果、時には「やらなければよかった」と思う後悔もあります。
でも、その後悔は、「やっておけばよかった」と悔やむよりも、ずっと建設的で前向きなものです。
挑戦したからこそ学べることがあり、次に活かせる力になる──
私はそう信じながら、今日も自分の心に正直に生きています。
今の自分を大切にする勇気を
HSPは、他人や環境に合わせて無理をしがちです。
でも、「自分をすり減らしてまで守る安心」は、本当の安心ではありません。
今の自分の心が望むこと、体が喜ぶことを大切にして生きる──
それが、後悔のない生き方につながるのだと思います。
まとめ
未来の不安をなくすことも大切ですが、
今の自分を犠牲にしてまで得た安心は、心の豊かさを奪います。
「いつか」より「いま」。
「安心」より「実感」。
HSPの繊細さは、今を丁寧に味わう力でもあります。
その力を信じて、今日という一日を大切に生きていきたい──そう思います。
